デベロッパーの中にも、規制緩和措置によって質の悪い住宅地ができて、悪貨が良貨を駆逐するのではと心配し、反対の意見をもっている人がいる。建設省の中にもあまりの無法ぶりに辟易している人たちがいる。だが支配権力と一部の不動産業界のボスと結びついた利権グループの圧力に抗しきれないのだ、とも聞いた。そうであれば、規制緩和にからむこのような一連の措置は悪徳商人と悪代官が結託した時代劇の現代版だといわれても仕方がないであろう。
[参考情報]
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建築・開発規制の緩和措置は巧妙な方法によって行なわれた。都市計画制度の改変にかかわるきわめて重大な内容であるにもかかわらず、中央都市計画審議会にはかることもせず、「規制の緩和等による都市再開発の促進方策」「宅地開発指導要綱に関する措置方針」などの通達を自治体に押しつけたのである。都市計画審議会の構成に問題がないわけではないが、形式民主主義の面からみても不当なものといえよう。業界の利潤追求と政治献金のためにはなりふり構わぬ政商癒着の体質を表わしているといえよう。当時の中曽根首相はこれらの都市再開発を「アーバンルネッサンス」と称した。しかしルネッサンスとは人間性回復の意である。これほどルネッサンスにふさわしくない都市再開発はないであろう。野村総研の試算によれば「アーバンルネッサンス市場」は都市再開発だけで二兆五〇〇〇億円、関西新空港などのナショナル・プロジェクトを入れると六三兆円になるという。誰のため何のための都市開発なのかが、厳に問われねばなるまい。