住み手は造りつけられたものばかりが収納スペースだと思っているようです。確かにその通りで、後から次々と買いたすタンス類や戸棚類で、せっかくつくられた室内のスペースを占めるのは間違いです。そこで、家を建てるのならば、最初から収納スペースをつくる計画を、間取りを考える時に一緒に進行させたいところです。つまり収納スペースを完全に建物にとりつけるのだから、収納スペースの不動産化と言って良いでしょう。正しい収納整理を考えてみると、昔は家にある「物」に合わせて収納スペースを確保すれば、あとは、その中にギッシリつめこめば良かったのです。ところが、現代の収納整理の考え方は違います。収納スペースにギッシリつめこまれた物を、出し入れすることが簡単なように考えることが大切です。出し入れすることが簡単だということは、家具など、収納設備で解決できるわけではありません。その収納された設備を使いこなすこと、物の出し入れを習慣にして、いやがらずに行えるようでなければなりません。つまり、仕組みと人間とがうまくかみ合って、はじめてできる「システム化」なのだと思うのです。よく、収納スペースの大掃除をして、身体中痛くなるほど疲れ、やっと片づけたのに、一二ヵ月でもとにもどって、またちらかるということを体験します。それは、物の収納計画をキチンとシステム化しておかないからで、人間が物の出し入れを習慣にしてしまわないからです。収納整理をシステム化として考えるための方法を、順を追って考えてみましょう。新しく収納スペースを造りつけるためには、どうしても「物の寸法や分量」がわからなければ困ります。誰もが、物の点検や調査をするのはいやがります。確かに、面倒なことで、点検をするのは大変なことです。けれども、その面倒な点検をするから、毎日「物」とつき合うことになるために、いつの間にか、物とつき合う習慣が生まれるのです。
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