金融も人と人との関係が深まっていく中で、はじめてよい仕事が生まれていくのではないだろうか。借りても貸しても、苦しいときに相手の顔を思い浮かべる。その中で、お互い歯を食いしばって頑張る勇気も湧いてくるのではないか。もちろん、きれいごとばかりで世の中は動かない。しかし、基本的なところに人間同士の信頼関係がなければ、小さな失敗がたちどころに、とりかえしのつかない大損害に発展する。昔から、金融機関には「貸す親切、貸さぬ親切」との言葉がある。プロジェクトファイナンスのようなドライな融資方式では、銀行が企業に「貸す親切」をすれば下手をすると、銀行に大損だけが残り、「貸さぬ親切」では企業に恨まれるだけである。たしかに、都内の表通りには、地上げに失敗して空き地となったままの土地がかなりある。これらの土地の再開発は今後続々と企画され、プロジェクトファイナンスによる資金調達が一般化されるだろう。金融機関はリスクヘッジのために複数の金融機関による協調融資を組んでプロジェクトファイナンスに臨むことが多くなるだろう。だが、協調融資は実は責任逃れの口実になりやすい。西洋の古い諺にもEverybodysbusinessisnobodysbusinessというではないか。
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