所得の減少、そして負債の増加によって、住宅ローン返済の負担は増大する。可処分所得(実収入から直接税・社会保険料等の非消費支出を差し引いたもの)に占める住宅ローン返済額の比率をみると、その数値が若い世帯においてとくに大きく、経年的にいっそう上昇したことがわかる。持家世帯のなかで住宅ローン返済額の対可処分所得比が二〇%以上の世帯の割合は、一九八九年と二〇〇四年の間に、三四歳以下では一四%から三〇%へと大幅に上昇した。
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以上のデータが示すのは、持家取得と資産形成の関係の不安定化である。所得低下、資産減少、負債増大という方向性の変化が住宅・土地所有の新たな経済条件を特徴づけている。不動産の資産価値はすべての年齢層において減少した。そして同時に、住宅価格の低下にもかかわらず、若年層では住宅・土地関連の負債が増大し、住宅ローンの返済負担がいっそう重くなった。ポストバブルの日本に増えたのは、資産価値のより低い住宅・土地のためにより大きな債務を負う人たちである。