落葉樹は夏に厚い茂みで涼しい木陰をつくり、冬には葉をふるい落として陽光を透過させる。言うまでもなく、春の木の芽どきや、秋に色づく葉には、その時々の眺めがある。しかしそれと並んで重要なもう一つの理由は、大きな落葉樹は室内気候にも優れた影響を及ぼすことである。落葉樹の季節変化は当然、その樹に面する部屋の陽当りを自然の営みによって実に具合良く調整することにもなるのだ。ぼくはこの落葉樹の恩恵を自分の家で年々実感しつづけている。
[参考]
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両親の家の庭先に南北に細長く建っているわが家は南端がほとんど敷地境界に接し、その面に庭を持たないのだが、さいわい隣地は公園で、その落葉樹の木立ちが陽当り調整効果をもたらしてくれる。夏はうっそうと茂る葉が室内を緑の反映でほの暗く満たし、冬は枯れ枝を透かしてくる低い陽射しが奥まで差しこんで、晴れた日の昼過ぎまでは暖房も要らないほど暖かい。